きそくただしいせいかつ

日々の生活のペースセッター

「機械の日・機械週間」記念事業 鉄道に関する講演・見学会に行ってきた。

テストが終了し、晴れて夏休みとなったので、今日は川崎重工兵庫工場に見学へ行ってきました。(社)日本機械学会関西支部によって行われるイベントで、鉄道技術に関する講演と川崎重工兵庫工場の見学がありました。主に高校生・大学生に見識を深めてみようというもので、学会員じゃなくても参加することができました(事前応募有り)。

これは、川崎重工兵庫工場の前にあった、ビジネス特急「こだま」の先頭車。しかし、川崎重工兵庫工場の車輌本館はえらく立派な建物です。高速長田が最寄り駅。

講演は、鉄道の仕組みに関するものと、エコロジーに関するもので、高校生・大学生向けであり、文系の僕でもだいたいわかりました。明星大学の先生と鉄道総合技術研究所の方のお話。個人的には、電車がカーブを曲がる時の仕組みは紙コップが転がる時に曲がる仕組みと一緒という点、回生ブレーキの意味が興味深かった。

その後、兵庫工場内の見学に回りましたが、全体的に手作業で組み立てが行われていた点が興味深くありました。数十両受注があれば多い方というオーダーメード商品なため、オートメーションの導入が難しく結局人間の手に頼らざるをえない、ということです。N700系をはじめとする新幹線や民鉄・JRの通勤型車輌、その他地下鉄の車輌やLRVなど多種多様な車輌を製造し、月産80輌の製造が可能ということです。工場内至る所に線路が張り巡らされており、山のように電車が並んでいる(それも未完成状態で)様子は異様な光景であるとともに、ワクワクするものです。残念ながら、撮影禁止だったので画像はありませんが・・・。

鉄道総研の方、川重の方ともに押していたのが、バッテリーを搭載したLRVだったというのが印象的です。メリットは架線が不要になるという点。停留所ごとや、一部架線区間を設けて充電することで、新たに架線を敷設することなく、LRVの導入ができるということで、札幌市内での試験を終えるなどもうほぼ実用化可能なレベルにあるようです。鉄道総研のモデルでは、停留所にいる数十秒の間に充電し4kmの走行が可能、川重のモデルでは架線区間3〜5分の間に充電して10kmの走行が可能と言うことです。お話を聞く限り、充電等のシステムに関しては鉄道総研のシステムのほうが優れているものの、車内環境等実際に運用する車輌としては川重のモデルのほうが実用性は高そうです。

廃線の危機にさらされる非電化区間の置き換えには、架線の敷設を伴わない充電式のLRVが現実的なのではないかと思いました。もちろん現実的なコスト計算が必要ですが・・・。