きそくただしいせいかつ

日々の生活のペースセッター

角田光代「紙の月」

ずいぶん前に映画は見たのだけれど、あらためて本で読んでみた。角田光代作品は、どこかに逃げる話が多い印象があり、こちらもその一つ。映画は、主人公にフォーカスされていて宮沢りえの演技に引き込まれるのだが、本で読むと金で買えるものと買えないものの話、自分が何者かになれるのかなれないのか、という迷いに主軸があると感じた。読みながら一緒に迷える作品だが、主人公に感情移入はできない。

紙の月 (ハルキ文庫)

紙の月 (ハルキ文庫)

 

 ちなみに、こちらメルカリで買ったんですが、メルカリ、フリマみたいで楽しいというのがわかった感じがしました。ヤフオクAmazon マーケットプレイスみたいにビジネスライクでなく、個人と個人の取り引き感が演出されていて、物を売る、買う楽しみが感じられます。メルカリの CM もいらないもの売りましょうよりも、その楽しいところを押した方がいいんじゃないかと思いました。